武腰泰山 色絵金彩春秋図徳利一対

作品の解説

この作品では、”花の中の花”ともいえる”牡丹”と”芙容”が選ばれ、徳利の狭い面一杯にそれぞれが描かれています。人々に親しまれている二つ花でもあり、人々が理解しやすい意味を込められているために選ばれたと考えられます、花の持つ意味から推しはかっていくと、この作品は何かの祝いのために制作されたと思われます。

口径 約2.7 胴 約7cm  高さ 約14.2cm 高台径 約5.5cm

 

牡丹は九谷五彩(青・黄・紺青・紫・赤)のほかに中間色、金彩を加え、豪華に描かれています。

牡丹が四、五月ごろ、紅、白、紫などの絹の布を幾重にも重ねたような美しい花をつけ、気品あふれる花の姿から、牡丹には“王者の風格”“富貴”“高貴”という意味があります。

芙蓉も九谷五彩に加え中間色も使って、萩や桔梗などと合わせて繊細で綺麗に描かれています。芙容が五弁の花を広げ柔らかな花を咲かせることから、美しい女性の例えとして使われます。

高台は“三つ足高台”といわれ、少し円錐状の足を貼り付けて装飾性のあるデザインに仕上げられていています。目新しい作品にみえてきます。

銘は「九谷/泰山」と書かれ、共書きとして「九谷窯 泰山」とあります。他には「九谷/泰山造」などの銘が見られます。なお、三代泰山の武腰敏明、四代泰山の武腰潤は初代と異なる銘の書き方をしています。

作品の制作者について

武腰泰山  明治 12年(1879)生、昭和 21年(1946)歿

初代 武腰泰山は、幼少の頃から、九谷庄三の一番弟子で九谷上絵の巨匠とまでいわれた父 善平から厳しく作陶の技を教えられました。

花鳥、山水、人物を繊細に描くことに巧みさがあり、この作品もその一つです。ときには、赤絵、金彩などの手法を織り込み、また和洋の絵の具を使いわけるなどして、上絵で描けぬものがないとまでいわれた名工でした。

管理№ 18112004
展示開始年月日 2020.3.25
売却 検討中
備考