八田 逸山 金襴手割取人物花鳥図クリーマー&ポット

作品の解説

二つの器の全面には金襴の地に小さないろいろな形の窓が割り取られ、その中は真っ白な地に人物、花鳥、山水画が細描されています。金襴と白地のコントラストが鮮やかです。

欧米諸国では古くから飲まれていたコーヒーと紅茶にミルクと砂糖が付きものであったため、こうしたクリーマーとシュガーポットはカップアンドソーサーと並んで明治九谷の中でも人気の商品でした。陶器商人は名工に依頼してより繊細に華麗に仕上げられた作品を輸出しました。

サイズ;クリーマー 幅(最大)9.8cm 高さ(最大)約10.8cm ポット 幅(最大)12.4cm 高さ(最大)約10.4cm

これら器には類例のないほどのたくさんの割取(合わせて39)がとられていて、その形も様々です。さらに、注目するのは、物語の中のある場面を映しているのか、和歌を絵によって装飾しているのかは不明ですが、39の割取の中に異なる人物図、花鳥図、山水図が挿入されていることです。

金襴の文様に名工の高い技量がうかがえます。不規則に繋がっている緻密な文様が少しの乱れもなく描かれているのを見ると、金襴手の名工と呼ばれただけの技量を感じさせます。

銘は「九谷/逸山堂」と書き入れられています。「堂」を名のっているところを見ると、これまでの「逸山画」よりも独立した幅広い制作活動を行っていたことが考えられます。

作品の制作者

作品の制作者については「八田逸山の所蔵品と陶歴」を検索してください。

管理№ 2011112A
展示開始年月日 2020.11.26
売却 検討中
備考